再び出張の日々

夏休みが終わると、すぐさま出張の日々が再開した。今週はリゾートを横目で見ながら炎天下の中、面談をこなしている。今回は初めて訪れる地で当然ながら初対面である。行って見ると、面談予定の副社長ではなく課長が出て来た。要は適当にあしらっておけという良くある対応である。ここで踏ん張れないと職を失いかねない非正規嘱託なので、気を取り直して説明を始めたのだが、こちらは年の功もあり、経験と知見は十分なのだ。件の課長も段々と追い返して良いかと不安になって来たのか、副社長の秘書に電話を始めた。待つこと10分副社長室にて再度話しをしてくれということになり、クビにならずに済みそうだと安堵した次第である。しかし、毎度こんな感じで綱渡りの定年後である。日本では官僚支配がこのまま続くのだろうが、そうなると65ではなく、やはり70まで働く必要があるようだ。今のような働き方をしていれば長生きとは縁遠そうである、まあ就業中に倒れて死んで仕舞えば、金の心配はいらないのだが、要介護状態になってしまうと金に困ることになりそうなので、それだけが心配である。資本主義下の企業とはブラックなものなのである。そもそもそうでないと生き残れない。現状の世界では、資本家にならない限り、奴隷たる労働者である人は救われないのだ。さてさて今回の出張は早めに切り上げられそうで、予約済みの週末便ではせめてもながら、機内でクルュッグを楽しみながら、帰ることにしたい。今更、資本家になるチャンスもなく、元々そんな能力もないので、生きていくには地べたを這いつくばって、働くしかないのだ。それが分かるだけに哀しいが、諦めの境地と葛藤している毎日なのである。

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