1ヶ月あまりの出張は長いのか?

明日久しぶりに日本に帰るため空港ホテルにいる。来月早々には61歳となる。定年迎えて1年弱、現役時代同様働いて来た。生活の為、出来る事と言えば仕事しかなく、それも若手が嫌がる海外リスク国での仕事しかない。今回は5ヶ国に出張、毎日洗濯、アイロンの日々の中、だいぶ食事代で散財したが、休肝日は作ったし、夕食を取らない日を作って何とか出張旅費内に納める事が出来た。やはり1ヶ月となると長いし、お金にも不自由しているので出張中の体調維持も大変である。こんな生活にストレスがないはずがなく、老後を楽しむなんて夢物語で生活が苦しくなっただけだ。ただ現地の所長クラスは、明日は我が身と身につまされているのか、総じて親切であり、何かと気を遣ってくれるので有難い。それもあって何とか精神的にも切れず、やっていられるのだと思う。だいたいD&Iを標榜している本社の幹部は、現場を知らず、たまの申し訳程度の出張時に社内接待のような歓待を受け、これこそD&Iなどと悦に入っているのだから、おめでたい限りだ。現地スタッフは戦力となっておらず、ただのお手伝いであり、彼らも生活の為に、耐えて日本人のサポート役を演じているに過ぎない。やはり出張を続けていると見えてくるものがあるし、現場を見ずに、頭で判断する東京本社で偉そうに仕事をしている管理スタッフには肌感覚もなく、実態も理解出来ないのでみすみすビジネスを失ったり、過度なリスク対策をして利益を失っている。日本企業の非効率性はこんなところにもあるのだ。とはいえ有名大学を出て本社で社内事をやっていれば出世していく本社スタッフはキャリア官僚のようなもので、現場を這いつくばって仕事をやっている自分のような現場あがりの非正規嘱託社員の苦労など斟酌する事もなく、パソコンの画面だけで仕事しているので人間味のない機械のような冷酷な判断が出来るのだ。何の疑問もなく、60歳になれば非正規として給料をカットし、いくら働いてもボーナスも出さない。彼らにとってはそれが決まりであり、おかしいとも思わない。こんな本社スタッフばかりなので現場も見えないのだ。当面は良いが、上面しか見ない日本企業の将来は明るくない。今年は出張の方が日本にいるより長いので、段々と疲れが溜まって来た、帰国したら何もせずに休みを取るつもりだ。自分は自分で守るしかない。

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