エネルギー安全保障を考える!

久しぶりに国際会議で発表をした。中東地域、特に東地中海に近い地域に焦点を当てた会議で英語とアラビア語で同時通訳付きだった。会議前日に発表者の懇親会があったが、アルコール抜きのケバブ料理であり、味は悪くないが、食が進まない、やはり赤ワインが欲しい。外国人はホテルでは飲めるのだが、現地料理の店にはアルコールは当然置いていない。さて、この中東地域も白い人達が、対立が続くように巧妙に仕組んであり、これだけ地域に石油ガスが賦存しているのに、それを地域として生かせず、経済格差を生み、憎しみが増大するように対立を裏から煽っている。ここに来て緊張が高まるアメリカとイラン関係だが、アラブの人々としては本音ではイランを悪いとは思っていないが、欧米が巧みに王家と宗教団体の争いをシーアとスンニの対立の構図に落とし込み、更にはユダヤ民族のイスラエルを絡めて簡単には解決出来ないような形に作り込んでいる。この地域の安定と発展は当面考えられない。従い、会議では国際間ガスパイプラインでなく日本同様LNGを船で運び使うべきだと主張した。また最初から大きなものではなくスモールスケールで良いから早期に導入するべきだというのが私の意見である。しかし、日本人は呑気というか、物を知らないというか不思議な国民である。中東にエネルギーを頼るという脆弱で心許ない状況なのに反原発であり、コストの高い再生エネルギー万能教なのだから、恐れ入る。産業の基盤である競争力のあるエネルギー供給が無くても良いというなら産業が日本から出て行くだけなので貧困化するのは当たり前で反原発再生エネルギー推進なら、日本経済の浮上は有り得ず、今後さらに経済は落ち込み、貧困層が急速に拡大するだろう。産業基盤に競争力がなければ誰も投資なぞしない。本当に将来は暗い。やはり海外で働き続けるしかないかと思う。

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