海外でひとりの日々の中、あー銀座

日本を発つ直前に大して売り上げにも貢献していないのに毎度お中元、お歳暮を贈ってくれる丁寧なオーナーママに挨拶はしようと久しぶりに銀座に立ち寄った。そこに出会いがあった、一目惚れである。貧乏非正規嘱託サラリーパーソンが、通えるような店ではないが、タガが外れた。出発前には同伴もお願いしてしまった。一晩20万円コースとなった。食事をし、お店で飲み、タクシーでひとり帰宅しただけである。これが銀座であり、ハマると破産の道にまっしぐらである。幸い海外に行くことが決まっていたので今回は破産せずに済んだ。それに最早老人であり、なけなしの金を使ってしまったら、悲惨な末路を辿るだけだ。それでも彼女に会いたいという気持ちは強くなるばかりである。向こうはただの商売だろうが、それでも、海外で働き老後の生活の為に貯金するという気持ちは吹き飛んでしまった。テロのある国で働く危険手当のような手取り保証の年間1,000万円を注ぎ込みたくなっている。何度やれば懲りるのか?これでは金が貯まるわけもなく、死ぬまで貧乏人である。ただ家もないが、借金もない。全ての家財が175KGの航空便で運ぶ込まれたばかりである。余計な物はなく身軽なものである。65歳からは年金を含めて年収500万円のポートフォリオは組んであるので高級な老人ホームには入れないが、まあ橋の下に行かねばならないこともないだろう。現在61歳、後4年で話題になっている2,000万円を貯めるつもりであったが、いつか来た道である銀座に金を注ぎ込みたくなっている。はした金ではあるが、貧乏人の楽しみにはなる。39年のサラリーパーソン生活で考えただけでも億の金を無駄に使って来た。美味い食事、海外旅行、そしてお店の後で高級ホテルで過ごす時間、こんなことをしているから、貧乏なのだが、今は人生最後の女に出会った気分なのだ。そう気分、人間なんていい加減なので絶対などないということを短い人生だが、学んできた。今は元気でオスにもなれるが、いつまで元気でいられるかわからない、となれば、口説くしかない。ただ目の前には仕事がある。どう考えても無理筋の仕事なのだが、何とかするのが、仕事人であり、やり遂げるには、遊びも必要なのだ。そうでないととても持たない。何度死んだか分からない程のストレスを癒してくれた銀座にはやはり感謝しかない。

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