これからまた出張である!

東京駅18時33分発の成田エクスプレスに乗車した。ホーム上は反対ホームの総武線快速に乗る人々で大混雑である。まさにラッシュの最中にいる。こちらは普通車とはいえ指定席に乗っていくから良いが、現役時代は列車は何であろうとグリーン車だったのだから、格落ちの感が強い。ただ出張中は、道路が混むことはあっても、車で移動であり、ラッシュがないだけ大分楽なのである。今回も週末に帰り、来週も月曜日の夜から出張する。かなりの強行軍であるが、これが仕事なので仕方がない。現在、若手を指導しつつ、同僚として仕事を進めているが、まるで部下の如くに周りには写るらしく、ライン管理職は、建前は指導をお願いしますと言いながら、内心相当に不満のようなのである。自分は、早晩海外の危険地に追ん出されるだろうなあと思うというか予感がする。サラリーパーソンは嫉妬の世界であり、且つ現役のライン管理職はかなりのストレスの中にいるのだから、彼らの気持ちは分からんでもない。とはいえ、だったらお前がやれよというような難題ばかり、ふって来るのだ。上手く行けば、当然ライン管理職の手柄である一方、嘱託の自分にはボーナスすらない。こんな制度はおかしいが、役員として残った連中が、総取りするため、それ以外の年寄り全員の給料が削られているのだろう。さて、空港第2ビルに着き、チェックインの後、サクララウンジに入った。ダイニングコーナーはほぼ満席である。プロセッコに南アの赤、白のワインにカレーとか、サラダ、サンドイッチにあられといったちんけなものしかないのだが、家族連れやカップルは皆さん楽しそうなのである、こちらは仕事なのに、これじゃあと、機内に入るまで我慢するしかなかった。最近はANA派でJALは乗っていないのでミリオンマイラーの自分でもステイタスはサファイアに過ぎないのでこうなるのだ。ミリオンマイラーのファイブスターって大した特典はない。中東系の航空会社の機内でやっとまともなシャンパンを飲み、離陸後、ボルドーのグラン・クリュにチーズをつまみ、眠りについた次第である。ボルドーと言えばシャトーラトゥールがお好きだった高松宮が懐かしい、あんな気さくな殿下はいなかったし、愛人の芸者の姐さんも立派なひとだった。それに比べて自分はなんて情けない人間なのかと思う。ただ今更変われないので、静かに街中から消えて行くしかない。

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