漸く寒い冬、心も寒い

2週間振りに帰国した。今年もバレンタインは海外、別に義理チョコ回避が目的ではないが、ホワイトデーのお返しをせずに済むので助かるわけだ。現役時代は自由にお金を使い自分としては真面目に女性を大事にし貢いでいたつもりだったが、最後の恋と思った女とも長くは続かなかった。原因はお金だった。定年を迎え自由に使えるお金がないことが分かるとともに、若い女性達はお手当として渡す毎月のお金があっての優しさであり、笑顔だったのだなとつくづく感じている。残ったのはお手当の要らない経済的に自立している彼女だけで時間がある時に会うという形なのだが、実際は使えるお金がある時に会う。お金がないとはとても言えない。というわけでお金がありきであったとしても自分の出会えた女に感謝しつつ、漸く黄昏つつある。結局のところ、快楽を求めて女性を裸にし、愛撫し、される時間を楽しんだだけだったが、その時その時の時間は愉悦の時間であり、楽しかったので皆に感謝するしかない。自分さえ良ければ良いとは思っていないが、さりとてどの位の愛があるのかと言えば心許ない限りだ。人には本能があるから仕方ないと誤魔化したところで自分の行いが正当化されるわけもなく、法は犯していないという狡い自分がいるだけだ。バレンタインから大分脱線したが、人の理性など当てにならず、信頼も出来ず、人はただの生き物に過ぎないと思っていた方が良さそうである。歴史に幕を閉じるのも人なのだろう。

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