自由化が生む格差社会

一大ガス生産国ながら小国カタールに今週はいる。日本近海にもメタンハイドレートなるメタンガスが大量に眠っているというのが、青山先生の御託宣ながらガス生産国から船で運ばれて来る輸入LNG液化天然ガス)より安価に生産されるようになる前に効率的な大規模蓄電池が開発され、再生エネルギーの時代が来ると思う。再生エネルギー派は、この蓄電池の必要性を説明せず太陽がある、風が吹くから電気は問題ない原発は不要だなんて言うから話がややこしくなる。石炭も超超臨界なんて言うと物凄いもののように感じられるが、効率はガスに比べるとかなり劣るし、空気にも悪影響が当然にある。温暖化効果ガスが本当に地球にとって問題なのかはわからないが、少なくとも石炭は空気を汚すことは確かなので電気を何から作るのかもう少し皆真面目に考えるべきだろう。また何でもかんでも規制緩和の世の中で自由化が善として語られるが、その結果も想像せずに政府に任せているととんでもないことになる。電気の場合、過去電力会社には無茶苦茶な値段にならないように配慮された規制価格の下で安定供給責任があったが、完全なる自由化になると一瞬価格が下がり、自由化のプラスの側面が喧伝されるが、その裏には競争激化で弱いものが、いずれ倒れ、生き残った巨人に支配される市場構造になるだろう。富裕な市民が住む場所には安定供給されるが、貧しい人達は停電に苦しむことになる。このように自由化の裏にはおしなべて格差が隠されていることに気づくべきで、最近は年収格差として表に見えるようになってきているが、それがどこから来ているかは誰も言わない。財政赤字改善、デフレからの脱却、成熟経済下の安定成長、国土強靭化とかいろいろ言われるが、こう言う最もらしい言葉が日本的なるものを封じ込め、気がついたら格差社会が生まれている。企業も株主のものという風潮で株を持てない人、資産を親から引き継げない人は、沈むしかない世の中になった。たまたま二級企業人として社会の片隅で静かに暮らす術は長い会社員生活で身に付けたが、結局のところ弱いものを踏みつけ、自分の満足だけで飽きれば捨て、社会に気付かれないようにしながらも、やりたいようにやって来た自分に疑問を感じるこの頃だが、今更善人面も出来ず、淡々と仕事をこなし、過ごして行くしかないのだろう。

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